令和の時代、金融資産はどう運用すれば良い?

金融資産の運用が本当に難しい時代になってきました。
運用の対象は、株式・債券・投資信託・預金・金がありますが、金を除いてそれぞれの国内通貨建て(円)と外貨建てがあります。

安全第一に徹すると言う選択もありますが、最低限の利回りの確保を目指すこともまた大切です。
ここでは、改めて金融資産の特徴と最新の情報を整理してみて、改めてどうすれば良いのか考えてみましょう。

国内金融商品の状況(2019.8~2020.7)
最初に金を除いた4つの金融商品の最近の状況について見てみましょう


●株式


日経平均株価は、2019.8.1時点は21,540円でしたが、この1年間の最高値は2020.1の24,116円で、最安値は2020.3の16,358円でした。
この間の騰落幅は7,758円で、1年前の21,540円を基準にすると36.0%の騰落幅でした。
3月の下げは大幅でしたが回復も早く、実損を蒙った投資家は比較的少数かもしれませんが、現在はコロナバブルとも言われ、各企業の経営実態から相当離れた株価とも言われています。やはり株での運用はそれぞれの状況に応じた限度が必要です。

●債券


現在、一般投資家が買える元本保証の債券は、個人国債のみで、その利息は0.05%です。
普通社債や地方債で、個人投資家が買える債券はほとんどなく、残るのはいわゆる「仕組み債」となります。
仕組み債とは、デジタルクーポン債またデジタルリンク債と呼ばれる債券です。
日経平均など、リンクする対象が決められており、それぞれ基礎価格・ノックイン価格・
トリガー価格・などと呼ばれる価格が設定されています。


リンクする指標がノックイン価格(基礎価格の60%~70%)とトリガー価格(基礎 
価格の110%程度)の間にある時は、年1%程度の利息が支払われます。
ただし、ノックイン価格になると元本を大幅に割り込んだ(基礎価格の60~70%)
償還になります。
また、指標がトリガー価格まで上昇すると基礎価格での償還や株式での償還になります。

リンクする対象(日経平均・個別株式)が40%も下落することは、確率的に低いと
の前提で現在幅広く流通している債券ですが、投資家が大きなリスクを抱えていると言われています。そんなこともあり、仕組み債については、警鐘を鳴らす識者も少なくありません。

●預金


最も安全な運用資産(商品)は円貨の定期預金であることは、間違いありません。
しかし、現時点(2020.8.9)の定期預金の利息は、0.001~0.002%です。
金融機関によっては1年定期限定で0.15%の利息もありますが、運用というよりは
安全に保管して貰って多少利息が付くと考えた方が適切でしょう。

そんな状況ですから、現在の投資運用商品は、投資信託が中心ということになっています。
では、投資信託をみてみましょう。

●投資信託


投資信託には次の問題点があると言えるでしょう。


・6000本の投資信託を選ぶことの難しさ(結局販売事業者任せ)


個別株式の場合は、その会社の業績・評判という明確な指標がありますが、投資信
託は数が多いうえに、投資信託の内容を判断するのは「目論見書」と「運用レポート」の2つであり、これを読んで内容を理解するのは相当に難しく、結局は販売事業者(証券会社・銀行・投資アドバイザー)任せになってしまいます。

・投資信託はコストが輻輳して掛かっている


投資信託は、上場して多くの個人投資家が購入・保有できるようにするため、購入手数料・運用管理費用・信託財産留保金・売買手数料と監査費用がかかるしくみになっています。
最近は、金融庁や世間の批判もあり、販売手数料(購入手料)を下げる傾向ですが、それ以外にも投資信託のコストは上記のように名目は異なりますが、種々掛かっています。
少し前の金融庁のデータによると、投資信託保有者の40%以上が含み損を抱えているという情報がありましたが、投資信託は金融事業者や関わっている人たちの「メシのタネ」と言えるのではないでしょうか。

・タイムリーに換金ができない。


経済は生き物で、グローバル経済のこの頃は、どこで何が起きるか分からない時代です。
リスクを取って運用する人が常に考える必要があるのは、リスクを避けるタイミング ではないでしょうか。
投資信託は、長期保有が原則とは言え、極端な市場変動に際して、解約などの意思決定から受け渡しまでに、6営業日を要する場合もあり(休日を挟むと10日程度かかることもある)、リスク回避のための解約などは難しいと言えます。

結論として、国内の金融資産だけでは、現在は安定した資産運用が難しいことが分かって頂けることと思います。

まとめ
投資運用を考える人が国内の金融資産を選ぶ時に、リスクなしでリターンのある金融商品は、全くないことに困惑することが多いと思われます。

運用リターンを得るためには、株式か投資信託で安定銘柄を選ぶか、またはリスク確率の低いことを受け入れて「仕組み債」を選ぶことにならざるを得ない状況にあると言えるでしょう。

もう一つの解は、外貨建て資産での運用です。これについては、次回のコラムをご覧ください。

2020年08月13日