実践!投資信託の探し方

資信託の銘柄選びに困っていませんか。


投資信託は上場ファンド数が約6000銘柄ありますから、その中から運用したい1-2のファンドを探すのは大変です。そのためもあって、投資信託の銘柄選びは、証券会社や銀行の推奨ファンドになることが多くなります。
ここでは、日本投資信託協会の「投信総合検索ライブラリー」を利用しながらファンド選びについて学んでみましょう。


投資信託の分類


投資信託の約6000本のファンドは、次のように分類されます。
●投資対象資産別    バランス型・株式型・債券型・不動産投信(REIT)型
●投資対象地域別    グローバル・日本・北米・アジア・欧州ほか
●インデックス型とインデックス以外  インデックス・ETF・それ以外のファンド

これらのファンドの2021年4月現在の本数は以下の通りです。

この分類について少し補足解説しましょう。
対象資産別のバランス型は、内外の株式・債券・REITを組み込むファンドです。
株式型は約款に株式を組み込むことを記載しているファンドで債券やその他の資産も組み込まれます。
債券型は内外の公社債券が組み込まれますが、株式は組み込まれないファンドです。
REIT投信(ファンド)は不動産投信(REIT)を組み込んだファンドです。

投資対象地域別分類は、文字通り世界の地域別です。

インデックスファンドとは、日経平均・REIT指数などの指数と連動する資産を組み込んだファンドです。
インデックス運用と対比する言葉としてアクティブ運用がありますが、ここではインデックス型以外の投資信託のことを、インデックス以外のファンドとしております。

ファンド選びの第1段階は、この3分類の中での選択になります。
日本投資信託協会「投信総合検索ライブラリー」で、検索画面の最下部にある「全ての条件をクリア」した後に、仮に「株式」―「日本」―「インデックスファンド」を選ぶと約5900が300件程度に絞り込まれます。


基準価格の騰落、リスク、リターンの確認


第1段階の投資対象資産・投資対象地域・インデックスかノンインデックス*を選ぶと次は、ファンドの基準価格の見通しとリスクとリターンの見極めになります。

「騰落率」の検索ライブラリー上の選択可能データは、過去データですから、先行きを見通すものではありません。基準価格が上がるか下げるかは、株式同様に組み込み資産の業種の先行きと、組み込み株の業績によります。
データで読めるのはリスクとリターンではないでしょうか。

リスクとリターンを指数化したデータ項目に「シャープレシオ」があります。数値の背景の説明は省略して、数値の1~2以上が良い(リスクが低くリターンが見込めることが多い)と覚えておくと良いでしょう。

先ほどの検索例の「株」―「日本」―「インデックスファンド」―「シャープレシオ(1年)2.0以上」を入れてみますと検索結果は244件になります。

*インデックス以外のファンドをノンインデックスとしました。

購入時手数料、管理費用(信託報酬)


投資信託の課題は、購入時の手数料と管理費用と言われることが多いようです。
最近は購入時手数料ゼロのファンドも多く5900銘柄のうち約22%がゼロになっています。しかし、全体の約44%が購入時手数料は2~3%になっており、投資信託保有の
前提と考えることも必要でしょう。

また信託報酬を中心とする管理費用は、0.5%以下から2%超まであり、多いのが1%~1.5%のファンドで約30%あります。
管理費用は運用会社の運用管理の根幹部分であり、純資産額との兼ね合いも考えられますが、1.5%超についてはその他の指標と合わせて考えることが必要と思われます。

前項からの検索に、購入時手数料1%以下、管理費用1%以下を入れてみると、検索結果は108件になります。

資金流入、純資産総額


ファンドの人気と勢いを見る指標として、1年・6ケ月・3ヶ月の「連続資金流入」と、1年・6ケ月・3ヶ月の「連続資金流出」があります。人気のあるファンドは、結果として6ヶ月と3ヶ月の連続流入があり、見切りや損切の指標としては連続流出があるのではないでしょうか。

株価の場合は、業績や先物の動向などが先行指標ですが、投信の場合は資金連続流入月数(6ケ月、3ヶ月)を、先行指標と見ることができるのではないでしょうか。

ここで、3ヶ月連続流入を選んで、先ほどからの検索ライブラリーに入力すると結果は39件になります。

純資産総額は1000億円以上から10億円以上まであり、重要な指標ですが、ここでは絞り込みの対象には含めません。個別にトライしてみて頂ければと思います。

運用会社、販売会社
ここで自分が口座を持っている運用会社や販売会社を選ぶと数銘柄に集約されます。
この段階まで絞り込んで、運用実績や目論見書・運用報告書を見るのはいかがでしょうか。

この手順を一表で見てみましょう。

最終的に4銘柄がリストされました。
この段階で、口座のある証券会社や銀行にファンドの説明を受けることになります。

まとめ
投資信託の銘柄選びは、つみたてNISAは金融庁指定の167本があるので、少し的が絞れますが、iDeCoや個人で投資信託を選ぶ場合は金融機関まかせにならざるを得なく
なっています。

過去の投資信託の運用は、金融機関の営業方針による推奨銘柄の影響もあり、個人投資家の損失は多大な面がありました。
顧客本位を金融庁から厳しく迫られた金融機関と投資信託市場ですが、今回の株価の上昇やiDeCoへのフォロー風もあり、投信市場は過去にない状況と言えるのではないでしょうか。

個人金融資産に占める株や投資信託が、欧米並みの比率になるには、金融機関から真に独立したIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)や独立系のファイナンシャルプランナーが必要な時代とも言われています。
この一文が、投資運用を学んでいる皆さんのお役に立つなら幸いです。

2021年04月30日