資産運用の相談は誰にすれば良いのか

お金の相談をするのは誰が良いのか、もう一歩進めて資産を運用する時の相談は誰にすれば良いのか、実は多くの人が困っています。
背景は、相談される人と金融資産を扱っている人が同じ人だから時々問題が起きます。
ここでは、金融商品を選ぶ時には、誰に相談をして、どんな注意が必要なのか学んでみましょう。

資産運用:リスク無ければとリターン無しの時代

銀行にお金を預けても利息が付かないと嘆く人は多いのですが、いつからそうなったのでしょうか。下の表は、1970年代から直近までの日本銀行の利息(昔は公定歩合、今は政策金利)を10年ごとに見たものです。

民間の銀行の預金金利は日銀の金利に連動していますから、1970年代~1990年代の前半までは、定期預金をしておけば勝手にお金が増えた時代でした。
2000年以降は、預金にほぼ利息が付かなくなり、全ての取引に手数料がかかる時代になっています。

株式や債券で資金を運用するのは、50代以降の中高年齢層が多かったのですが、最近になって税制の効果もあり、若い世代の人たちがiDeCoやつみたてNISAで投資信託を定期的に購入するようになってきています。

統計上は見えない物価の上昇や実質手取りの減少になっている人も多いので、リスクを取りながらリターンが確保できる運用に取り組まざるを得ない背景がうかがわれます。

資産運用、これだけ違う日米の個人保有金融資産の内容

下表は、2020年の日本と米国の個人金融資産の資産区分別の保有比率です。

日本は現金預金の比率が54.7%と半分以上を占め、株式や投資信託の比率が低いことが特徴です。
1990年代前半までの高金利時代の恩恵もあり、現金預金に偏った資産配分になっていましたが、現在もその状態が続いていると言えるでしょう。

1990年代前半までの銀行の金利水準であれば、あまり問題ないのですが、さすがに現在の金利状況下では、現金預金中心では資産の目減りにつながるため大きな課題と言える状況です。

日本では、株式運用イコール「ギャンブル的」「損が怖い」「証券会社は手数料かせぎ」などのイメージが高年齢層を中心に根強く、子どもや孫の世代にも影響を与えていると思われます。

多くの個人投資家は、昭和・平成時代の株式や投資信託のブームとその後に起きた暴落の際に、証券会社の顧客よりは「自社」の利益の優先する姿を見たことも多かったと思われます。
このような様子を見て有価証券に警戒感を持った結果と言えるのではないでしょう。

資産運用、金融庁の取り組み

このような状況への危機感は、金融界でも共有され、2017年に金融庁から「顧客本位の業務運営の原則」出されました。

背景には、個人が健全な資産運用で資産を増やすことなしに、老後資金の蓄積ができないことがハッキリしてことがあります。
投資信託を中心に資産運用をするつみたてNISAやiDeCoが官民一体となって進められ、一定の成果を上げつつあります。

日銀の2021.9の資金循環統計によると、個人の金融資産の保有比率の中で、現金預金は54.7%と最大ですが、最近の1年間の伸び率を見てみると興味深い現象が起きています。


コロナ禍においても、現金・預金の伸び率が5.7%に対して、株式が42.6%、投資信託が33.9%と大幅に伸びていることです。

今後の動向を注視する必要がありますが、この傾向は続くのではないかと推定されます。

その際の課題は、株式や投資信託の購入には銘柄選択が必須であり、その際誰に相談するかが最大の課題となります。

誰に資産運用の相談をすれば良いのか


お金の相談をする先については、以下のようなお金や資金運用の専門家と銀行等の金融機関が上がられます。
 ・FP:ファイナンシャルプランナー(企業所属)
 ・FP:ファイナンシャルプランナー(独立系)
 ・IFA:ファイナンシャルアドバイザー (独立系、企業所属)
 ・銀行
 ・証券会社
 ・保険会社
 
実際には、銀行や証券会社、保険会社でFPやIFAの資格を持つ担当者から説明を受けることが多いと思われます。
また、FP事務所で独立している場合も、保険や投資信託を扱っているケースが多くなっています。

資産運用の相談、何が問題なのでしょうか



銀行や証券会社に所属するFPは、幅広い知識を保有して顧客のライフプランの作成のサポートは十分できますが、投信の銘柄選定になると、最終的に自社の推奨銘柄に落ち着かせることになります。

従ってより顧客の立場に立ってサポートアドバイスができるのは、独立系のFPまたはIFAということになります。

資産運用の相談、独立系のFPとは


独立系のFPは、推奨金融商品からの手数料収入の替わりに、顧問料や相談料や講演・執筆で事務所運営を行うビジネスモデルで成り立っています。
従って相談する側は、年間一定額の費用負担が必要になります。

しかし、投資運用する投資信託の銘柄相談のほかに、年金、保険、教育資金、住宅ローン、退職金、相続、介護など相談してアドバイスを受けるテーマは多いので、数万円の負担は決して無駄にはならないでしょう。

また、FPのライフプランツールとしてのキャッシュフロー表は、20年~30年間のお金の動きを見てみるツールですから、大変有用と言われています。

資産運用の相談、何に注意すれば良いのか


銀行預金金利が20年以上前の時代に戻ればいいのですが、現在の動きでは数パーセントの定期預金金利は期待できないのではないでしょうか。
上表の通り「つみたてNISA」や「iDeCo」などを介して投資信託や株式への配分を大きくせざるを得ないのではと思われます。

・投資信託の種類
新規に始める場合や積立額を増やす場合は、自分が始めようとしているのはどのような種類の投資信託なのかを知ることです。
低リスクバランス型、積極型(リスク・リターン多い)、超積極型など様ざまあります。

・年代別の選択
またその選択には年代別に違いがあります。20年代、30年代、40年代、50年代、60年代
にあった資産の配分(ポートフォリオ)があります。
決定の前にセカンドオピニオンの意見を聞くことが大事ではないでしょうか。

まとめ

ここではつみたてNISAやiDeCoなどへの資産配分する人が多くなっている中で、誰に相談すれば良いかについて解説をしてきました。

お金にまつわる情報は、保険、年金、住まい、学資、投資運用、介護などこの数年間で種類も量も増えてきています。
自分で知識を取得することと同時に専門家に相談することも大事な選択ではないでしょうか。

その際、加入契約をする金融機関相手先からよく説明を受けると同時に、少し冷静に判断できるセカンドオピニオンを持つことおすすめしました。



2021年10月04日